「二重埋没をしたのに、理想の二重にならなかった」
「二重のラインの左右が非対称で気になる」「やり直したい…」
二重埋没についてのこの様な後悔の声は、決して少なくありません。
二重埋没法は、メスを使わず短時間で二重を作れる人気の施術ですが、手軽さゆえの落とし穴があるのも事実です。
糸の留め方や医師の技術、まぶたの状態など、ほんの少しの違いが仕上がりを左右します。
本記事では、二重埋没で後悔してしまう実際の失敗事例とその原因をもとに、
後悔を防ぐためにできる具体的な対策と、もし失敗したときの正しい対処法を解説します。
二重埋没法とは?手軽さゆえに知っておくべきリスク
二重埋没法とは、医療用の細い糸をまぶたの内側に通して、希望の二重ラインを固定する方法です。
皮膚を切らずに行うため、メスを使う「切開法」と比べて身体的な負担が少なく、ダウンタイムも短いのが特徴です。
施術自体は10〜15分ほどで完了し、腫れや内出血も3日〜1週間程度で落ち着くケースが多いです。
価格も比較的手頃(両目で6万〜20万円前後)で、希望に応じてやり直しができる点も人気の理由です。
この様に、二重埋没法は美容整形初心者から慣れている方まで、手軽に受けやすい施術となっています。
手軽さの裏にあるリスク
ただし、手軽であるがゆえに、リスクを十分理解せずに受けてしまう人が多いのも現実です。
埋没法は、糸で皮下組織を固定するだけの施術なので、まぶたの厚みや皮膚の質、生活習慣などによってはラインが取れたり、希望の形を維持できなかったりすることがあります。
また、施術を行う医師の技術や経験の差も大きく、カウンセリング不足のまま進めてしまうと、「ラインが違う」「左右差が気になる」といった結果になりやすいです。
埋没法は“簡単な施術”ではなく、“繊細なバランスを見極める技術”が必要な美容医療です。
つまり、「切らない=失敗しない」ではありません。
施術そのものが手軽である分、事前の理解・準備・医師選びが後悔を防ぐ最大のポイントになります。
よくある二重埋没の失敗・後悔事例
二重埋没法は人気が高い一方で、SNSや美容口コミサイトには「想像していた二重にならなかった」「やり直したい」といった声も多く見られます。
ここでは、実際に多く寄せられている後悔・失敗のパターンを紹介します。
希望の二重幅やラインにならなかった
カウンセリング時に「自然な二重にしたい」と伝えたものの、実際は幅が狭すぎて変化を感じない/広すぎて不自然になったなど、仕上がりのギャップに後悔するケースが多くあります。
原因としては、まぶたの厚み・筋肉の動き・糸の位置など、個人差を考慮したデザイン設計が不足していた可能性が考えれます。
左右差が目立つ・ラインが不安定
「片方の目だけラインが浅い」「目を閉じると段差が見える」など、左右で見た印象が異なるという後悔もよく聞かれます。
糸を留める強さや位置が左右で異なったり、元々左右差のある目に対して調整がうまくできなかったりと医師の技術力が原因となる場合が多いです。
幅広すぎて不自然・整形バレした
「幅を広くした結果、眠たそうな目になった」「目を閉じると糸の跡が浮いて見える」など、“自然さ”よりも“派手さ”を優先したデザインで後悔するケースもあります。
理想を優先しすぎて、骨格や目の形とのバランスを考慮せずに幅広にしてしまった場合などに後悔しやすいケースです。
また、SNSなどで加工した顔写真を目にすることが多い現代では、どうしても感覚が麻痺して現実で違和感のないデザインがわからなくなりがちです。
芸能人の顔をよく見てみると、実はそこまで幅広二重の人は多くありません。
無加工の動画を参考にしてみることもおすすめです。
糸の食い込みが強くハム目になった
まぶたに糸が深く食い込み、ぷっくりと腫れたような「ハム目」状態になることがあります。
特に、まぶたが厚い方や皮膚が柔らかい方はこのリスクが高めです。
糸の締め具合が強すぎたり、埋没点の位置が浅い場合に起こりやすく、時間とともに軽減することもありますが、改善しない場合は再施術で緩める調整が必要なこともあります。
理想の平行型にならなかった
「平行型二重を希望したのに末広型になった」「逆に不自然に平行すぎて違和感」という声も多いです。
平行・末広どちらのタイプが似合うかは、目頭の形(蒙古ひだ)や骨格で決まる部分が大きいため、
自分の目元に合うデザインを医師と共有できなかったことが後悔の原因になりやすいです。
二重ラインが取れた・消えた
「数ヶ月で取れた」「朝はあるのに夜はラインが消える」など、二重ラインの後戻りは最も多い後悔のひとつです。
これは埋没法が“糸で留めるだけ”の仕組みであるため、まぶたの厚さ・脂肪量・日常の摩擦などで糸が緩むことがあります。
まぶたが厚い人ほどラインが薄くなりやすく、3〜5年程度で取れてしまうことは少なくありませんが、中には1年以内など短期間で後戻りしてしまうケースもあります。
糸が透ける・飛び出す
「光の下で糸が透けて見える」「まぶたから糸が出てきた」という報告もあります。
これは、糸の結び目が浅く留められていたり、皮膚が薄い人に多い症状です。
糸が出てしまった場合は、自分で抜いたり押し込んだりせず、すぐに医師に相談しましょう。
放置すると感染や炎症につながるおそれがあります。
腫れや内出血が長引く
通常は1週間ほどで落ち着くはずの腫れが、1ヶ月以上続く場合は注意が必要です。
過剰な麻酔・出血管理の不備・感染などが関係していることもあります。
施術したクリニックで早めに再診を受け、必要に応じて抗生剤や処置を受けましょう。
違和感・目の開きづらさ
「目がゴロゴロする」「重くて開けにくい」など、違和感が続くケースもあります。
糸の位置が深すぎたり、腫れが長引いて眼瞼下垂の症状を悪化させることも。
裏留めを適切に施術できていない場合、体質的に腫れやすい場合などに起こります。
改善しない場合は再手術検討が必要です。
二重埋没で後悔・失敗する主な原因
「手軽にできる」と言われる二重埋没法ですが、
後悔や失敗の多くは、偶然ではなく“原因がはっきりしている”ケースがほとんどです。
ここでは、実際のトラブルや後悔につながる原因を、「医師側の要因」と「患者側・体質的な要因」に分けて整理します。
医師の経験・技術に起因する原因
経験不足・技術力の差
埋没法はシンプルな施術に見えますが、実際は数ミリ単位の精度が求められる繊細な手技です。
糸を通す位置・結び方・テンションのかけ方によって、仕上がりが大きく変わります。
経験の浅い医師や埋没症例の少ないクリニックでは、次の様なリスクが高くなります。
- 糸のテンションが不均一で左右差が出る
- 結び目が浅く、取れやすくなる
- まぶたの構造を見誤り、不自然なラインになる
「埋没は誰でも同じ結果になる」わけではなく、医師の熟練度が結果を左右する施術です。
後悔しないためには医師・クリニック選びは非常に重要です。
② カウンセリング不足によるすれ違い
「自然な二重にしたい」「幅広めが良い」などの希望を伝えても、
医師との認識が一致していなければ、理想と現実のギャップが生じます。
また、カウンセリング時間が短かったり、
シミュレーションを十分に行わずに施術に入るケースも後悔の原因です。
葉だけでなく、「希望ラインを鏡で一緒に確認する」「開閉時のバランスを見せてもらう」など、視覚的なすり合わせが重要です。
③ 目の状態・骨格に合わない術式選択
まぶたの厚み・脂肪量・蒙古ひだの強さによって、向いている術式(点留め・線留め・切開法など)は異なります。
体質に合わない方法を選ぶと、以下の様な問題が起こりやすくなります。
- 糸が緩みやすく取れやすい
- 希望のラインが維持できない
- まぶたの腫れやすさが強く出る
埋没法は万能ではありません。
医師が「あなたの目元に最も合う方法」を見極めることが成功のカギです。
④ 術中・術後の対応の不備
麻酔量の調整ミスや出血の放置など、施術時の管理不足も腫れや痛みの原因になります。
また、術後のアフターケア説明が不十分な場合、患者が適切にケアできず腫れが長引くことも。
手術は“受けた瞬間で終わり”ではなく、アフターケアを含めて技術力と考えることが大切です。
患者側の要因・体質的な原因
① 術後の過ごし方の問題
施術直後は糸が安定していないため、目をこする・うつ伏せで寝る・過度な運動をするなどの行為は取れやすさの原因になります。
また、飲酒や入浴などで血行が促進されると、腫れや内出血が長引くこともあります。
医師の指示(安静・冷却・清潔保持)をしっかり守ることが後悔防止の第一歩です。
② まぶたの厚み・脂肪・皮膚の性質
まぶたが厚い・脂肪が多い人は、糸で留めてもラインが浅くなりやすく、結果的に「取れやすい」「二重が薄くなった」と感じることがあります。
また、皮膚が薄く柔らかい人は、逆に糸の跡が透けて見えることもあります。
仕上がりや持続性はどうしても体質に左右されるため、「他の人の成功例」をそのまま自分に当てはめ後悔してしまうケースは少なくありません。
自分の希望が二重埋没で実現できるのか、医師にしっかり相談することが重要です。
③ 過度な期待や情報の誤解
「一度やれば一生取れない」「誰でも理想通りになる」
そんな情報を信じて施術を受けてしまうと、結果とのギャップで後悔しやすくなります。
埋没法はあくまで一時的にラインを形成する施術であり、
加齢・体重変化・目の使い方などでも二重ラインは変化します。
完璧を求めるより、「自分に合った自然なラインを長く維持する」という意識が大切です。
二重埋没で後悔しないための対策
失敗や後悔の多くは、施術そのものよりも「選び方」と「準備」で防ぐことができます。
ここでは、実際に埋没法を検討する際に意識すべき3つのポイントとして、①医師・クリニック選び、②施術についての理解、③術後ケアについて具体的に解説します。
①信頼できる医師・クリニックを選ぶ
二重埋没法で後悔しないために、最も重要なのは医師選びです。
どんなに最新の糸や高額なプランを選んでも、担当医の技術・経験が不足していれば満足いく結果にはなりません。
- 埋没法の経験豊富な医師を選ぶ
→ 症例写真の自然さ・バランスを確認。特に「修正症例」が多い医師は信頼度が高い。 - 複数のクリニックでカウンセリングを受ける
→ 提案内容・料金・対応姿勢を比較。納得感のある説明があるかを見極める。 - 極端に安い料金に注意
→ 保証なし・経験の浅い医師が担当など、“安さの理由”を必ず確認。 - あなたのまぶたタイプを理解してくれる医師を選ぶ
→ 厚み・脂肪量・蒙古ひだなどの構造を踏まえた提案があるかチェック。 - アフターケアや保証制度の有無を確認する
→ 取れた場合や再施術時の費用・対応期間を事前に確認。
②二重埋没法でできること・できないことを正しく理解する
施術前に「どこまでが理想で、どこからが限界なのか」を理解しておくことも、後悔を防ぐためには重要です。
- 永久的な効果ではない
→ 糸の緩みや加齢によって、数年でラインが薄くなる場合もある。 - 完全な左右対称は難しい
→ 目の筋肉や皮膚の張り方に個体差があるため、微妙な差は自然な範囲。 - まぶたの状態によっては他の術式が適することもある
→ 厚み・脂肪量が多い場合、線留め法や部分切開の方が安定することも。
③ダウンタイム中のケアを適切に行う
施術後の過ごし方ひとつで、腫れ・持続性・仕上がりの自然さが大きく変わります。
医師の指示を守りつつ、以下のポイントを意識してケアを行いましょう。
- 冷却(最初の48時間):
施術直後は腫れを抑えるために、清潔な保冷剤や冷タオルで優しく冷やす。 - 安静と睡眠姿勢:
うつ伏せは避け、頭を高くして仰向けで寝る。 - 目を触らない:
糸が安定するまで(1〜2週間)は、こすったり押したりしない。 - 飲酒・激しい運動を控える:
血流が促進される行動は、腫れや内出血を悪化させる可能性がある。 - 清潔とメイクの再開時期:
洗顔やアイメイクは医師の許可が出てから再開する。
まとめ|正しい知識と準備で後悔しない二重埋没を
二重埋没法は、切らずに自然な二重をつくれる人気の施術です。
しかし、手軽であるからこそ「理想と違った」「取れてしまった」といった後悔につながることもあります。
後悔を防ぐために最も大切なのは、正しい情報と準備です。
医師やクリニックを慎重に選び、自分のまぶたの状態やリスクを理解したうえで施術に臨むこと。
そして、施術後は数日のケアを丁寧に行い、無理をせず回復を待つこと。
この基本を守るだけでも、仕上がりや満足度は大きく変わります。
埋没法は「誰でも同じ結果になる」施術ではありません。
それぞれのまぶたの厚み、脂肪の量、生活習慣、体質に合わせて最適な方法を選ぶことが、自然で長く続く二重を得るための鍵になります。
焦って決めるのではなく、複数のクリニックで話を聞き、納得したうえで選択する。
リスクを理解したうえで、自分に合う方法を選ぶ。
その姿勢が、後悔しない施術につながります。
二重整形は「手軽さ」ではなく「丁寧さ」で差がつく美容医療です。
自分の理想と向き合いながら、安心できる環境で施術を受けることを心がけましょう。
この記事の監修医師

コアクリニック院長 江崎正俊
経歴
- 名古屋大学医学部医学科卒
- 大手美容外科 院長歴任
- eクリニック西日本統括医師
得意施術
- 鼻整形
- クマ治療
- 目尻切開
- グラマラスライン形成
- 人中短縮
